オーナーの「みんなと走りたい気持ちも、自転車が好きな心も、それはアークタンジェント岳のものよ!その”心”でどんな道をどう進むのか、決めるのはアークタンジェントよ!あなたが勝手にどうにかしていいわけないじゃない!」ここで顔がぐしゃぐしゃになってました。
アークタンジェントとシルバーキャッスルのメンバーとのやり取りは熱く暖かく、 リュウケンの言葉は胸にしみて落ちてきました。 テレビシリーズとova、その他ドラマCD等限られた媒体でしか聞く事の出来ないはずの 彼らの声が聞こえてくるかの様な感覚に陥りました。 新しく録り下ろされたのかと錯覚するほどに。
前半で過去に囚われどこに向かう事も出来なくなってしまっていたアークタンジェントが 終盤で彼がありたい姿に戻っていく様子が描かれたとき そのままどこまでも自由にかけていってほしいと願い心臓がおおきな音を鳴らしていた事を覚えています。自分の為に動き始めた彼が愛しいです。
ページ数が少なくなるにつれてもうすぐ終わってしまうとも思いました。 でも実際はアークタンジェントの物語はおわらず続いていくのだとすぐに思い直しました。 自分がその続きを追う事が出来ないだけの話なのだと。
私は大事な事もすぐに頭から抜け落ちてしまう性分です。でもこの作品に出会ったこの気持ちを忘れたくないです。忘れたくないので言葉にしたり何度も読み直します。 上手に文章にできないんですけれどもこんな感じなんです。彼をこの世に生んでくださりありがとうございます。彼を教えてくださりありがとうございます。
まずは丁寧な感想、そしてエールを、誠にありがとうございます。こんなにも真摯に応援されて、アークタンジェントは幸せ者です。
オーナーの台詞は自分でもかなり気に入っているので、とても嬉しいです。
書いていた時は特に深くは考えておらず、あの場は自然にオーナーが口を開いたのですが、後になって、もしかしたらオーナーも、周囲から「あんな弱いチームのオーナーを押し付けられて可哀想」と言われたり、あるいは逆に「シルバーキャッスルのメンバーたちはフェアプレーを強制されて気の毒」と言われたことがあったのじゃないか、という思いに至りました。
けれど、それは絶対に違う。オーナーは仕方なくオーナーをしているんじゃない。シルバーキャッスルが好きだから、このチームのオーナーでいることを自分で選んでいる。シルバーキャッスルのメンバーたちも(時々は愚痴も弱音も吐くけれど)嫌々このチームにいるのでは絶対にない。シルバーキャッスルは去る者追わずのチーム、辞めようと思えば辞めることだってできる。けれど彼らはここに残り続けた。このチームが好きだから。
それを理解されずに、周囲が勝手に同情したり、非難したりする。その悔しさが、あの場で爆発したのではないか。アークタンジェントに自分の姿を重ねたのではないか。
オーナーが作中「怒り」を顕にするシーンはそう多くはないのですが、敢えてここでは(当初「バカにするんじゃないわよ、バカヤロー!」だったものを「バカにすんじゃないわよ、バカヤローッ!!」に変えるくらい)激昂してもらった……というより、自然にそういう描写になりました。